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2007年6月11日 (月)

わたしの特別な書棚から-専門書紹介-(7)

考古学関係

Book
縄文貝塚の謎―シンポジウム (1978年)
著者 石井 則孝
販売元

新人物往来社                 

もうかなり古い本になってしまった。縄文時代の遺跡のうち、貝塚というものがどういうものか、各地の貝塚や研究史、そこから出土する遺物として動植物資料や人骨から当時の食料や埋葬について、現在でも第一人者たちが語り合っているものである。発刊から30年近くたとうとしているのに、その後、貝塚に関しての新たな研究書などは、これといって出ていない。都内においては貝塚の発掘調査も少なくなったが、新しい資料も蓄積されているはずである。改訂版なり出てもいいかと思うのに、それがないというのは、まだまだこの本が通用するということでもあろう。

Book 貝塚に学ぶ

著者:酒詰 仲男,石部 正志
販売元:學生社
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縄文の遺跡のうち、貝塚というのはかなりメジャーなものだと思うのだが、それを総体的にまとめた本というのは、ほんとに少ない。この本も、かなりの古典となってしまったが、名著である。

個々の貝塚に関しての本は、最近では以下の2冊ようにちょこちょこ出ている。

日本考古学の原点・大森貝塚 Book 日本考古学の原点・大森貝塚

著者:加藤 緑
販売元:新泉社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

縄文の社会構造をのぞく―姥山貝塚 Book 縄文の社会構造をのぞく―姥山貝塚

著者:堀越 正行
販売元:新泉社
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豊饒の海の縄文文化・曽畑貝塚 Book 豊饒の海の縄文文化・曽畑貝塚

著者:木崎 康弘
販売元:新泉社
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北辺の海の民・モヨロ貝塚 Book 北辺の海の民・モヨロ貝塚

著者:米村 衛
販売元:新泉社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

この本のシリーズは、最近順次刊行されているもので、日本各地の代表的な遺跡ひとつひとつについて、わかりやすく、カラーの写真や絵を多用して構成されている。考古学辞典に掲載されている項目を、ビジュアルにして内容ももっと詳しく、といったところだろうか。基礎知識、基本情報を得るものとして、全巻そろえたいところだが、本の薄さのわりには、ちょっと値段が高いかも。

大森貝塚は日本考古学発祥となったもの。姥山貝塚は一軒の住居址からひと家族と思われる人骨が出土したことで著名。曽畑貝塚は九州の遺跡で、土器形式・ドングリ貯蔵・カゴづくりの復元など、社会復元につかえる要素が多い。モヨロ貝塚は北海道の遺跡で、古代のオホーツク海周辺文化を探るための重要遺跡である。

Book
鳥浜貝塚―縄文のタイムカプセル
著者     森川 昌和,橋本 澄夫
販売元     読売新聞
定価(税込)    ¥ 2,548

『日本の古代遺跡を掘る』シリーズの1巻目。鳥浜貝塚は福井県の海岸につながる河川部で発見された湿地遺跡で、通常では消滅してしまう木製品などが多く出土している。調査・研究は現在で続行されているが、本書は遺跡の基本的内容をまとめたもの。

Book
縄文からのメッセージ―魅惑の真脇びと
販売元     社会思想社
定価(税込)     ¥ 504

大量のイルカ骨が出土したことで知られる石川県の遺跡。本書もその内容をわかりやすくまとめたものだが、調査・研究はまだまだつづいている。

考古学を楽しみたいひとには、こうした本は胸を躍らせてくれるものがある。とかく四角四面になりがちの学問世界でうんざりぎみの専門研究者には、初心に戻らせてくれるものかもしれない。

おまけ

仏教美術関係

雑誌扱いだが、講談社から『週刊 原寸大 日本の仏像』が刊行されている。

文章より写真が多いといったもので、これも好きにはたまらないものだが、最近は古寺の本・雑誌もよく出ているし、いま、こうしたものが世間的に人気があるのだろうか。この『日本の仏像』は原寸大写真が売りのようだが、5巻目に予定されている奈良の大仏をどうするか、いまからわくわくして発売を待っているところです。

以下、(8)へつづく

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