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2007年6月16日 (土)

わたしの特別な書棚から-専門書紹介-(9)

動物学関係

ネズミの分類学―生物地理学の視点 Book ネズミの分類学―生物地理学の視点

著者:金子 之史
販売元:東京大学出版会
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遺跡からネズミの骨が出土することはよくある。ネズミとひとくちにいっても、その種類はアカネズミだのカヤネズミだのクマネズミだのドブネズミだの、さまざまなものがいる。遺跡から出土するネズミの骨も、どの種類のものか明確にできたらいいのだが、なかなか細かいの種の同定までいきつけることが少ないのが現状である。頭蓋骨や歯の形など区別する要因はあるのだが、遺跡出土資料は完存しているものが少なかったり、細かい分析までする時間がなかったりして、あきらめざるを得ないことが多いのだ。くやしいけど。

本書は海外の種まで、多くのネズミの分類研究をまとめたもので、種ごとの頭蓋骨や歯の図も豊富で、骨の同定をするものにとっては、必携の書であろう。

かつてクマネズミとドブネズミの研究をまとめられたかたが、そもそも日本でのネズミの歴史はどうだったのだろうということで遺跡の報告書をみたが、役に立たなかった旨を記述されていたことがあった(紹介したいのだが、なんの本だったか、いろいろとまじってしまい思いだせない)。遺跡の調査者は、発掘調査報告書はなにも考古学のためだけのものではないことを考え、報告内容も整えていかなければならないだろう。こうした本も多用して、小さなネズミ一匹の報告もおろそかにしないようにしよう、と反省をこめて思うしだいです。

日本の哺乳類
Book
日本の哺乳類
販売元     東海大学出版会
定価(税込)

    ¥ 3,990

これは新しくなった分類名(食肉目をネコ目というように)にしたがってつくられた写真図鑑で、『ネズミの分類』の著者も執筆に加わっているせいか、ネズミ類やコウモリ類などの小動物の掲載が多いようである。ネズミ類、コウモリ類は骨格図なども巻末に載せてあり、前著同様、骨の同定をしているものにはありがたい。ただ、本書を購入した直後に版形をかえた改訂版がでてしまった。悔しいので、改訂版は買ってない。

哺乳類の進化 Book 哺乳類の進化

著者:遠藤 秀紀
販売元:東京大学出版会
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骨の勉強をするには、ちゃんと進化の基礎も学んでおかなければならないだろう。動物考古学というジャンルで仕事するには、文科系の考古学と、自然科学系の動物諸学を同時に勉強しなければならず、ときに頭がパンクしそうになる。でも、もともと動物好きの身には、こうした本はたまらなく楽しい。遠藤先生はいまやこの世界の著名人で、本書には専門的な基礎ともども、いろんな動物の骨格の写真もあり、高くても持っていたい本であった。

両生類の進化 Book 両生類の進化

著者:松井 正文
販売元:東京大学出版会
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上記の本とシリーズをなす一冊で、カエル類も遺跡からよく出土するため、カエルを学ぶために購入した。ただ、骨からカエルの種類を見分けていくためには、本書の情報に加えて、自分で骨格標本を集める必要があるだろう。それにしても、わたしの居住する地域では、身のまわりにカエルの声すら珍しくなってしまったが。幼稚園生のとき、カエルを飼おうとして集めてきて、台所においておいたのが一夜明けるとみんな脱走してしまい、母親におこられまくったことが思いだされる。

この本はカエルを中心に、両性類の全般的な情報を提供してくれるものである。

(10)へつづく

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