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2008年1月

2008年1月27日 (日)

鎌倉漂着の土錘

久しぶりに、考古学っぽいことを書こうと思います。

写真は、鎌倉漂着の土錘です(上から、a、b、cとします)。土錘とは、漁網につけるおもりのこと。土製なので、土錘といいます。

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さて、この3つ。東京湾岸の各地遺跡出土の土錘の形態分類をした谷口榮氏によれば、a の球形のものは古墳時代を中心に、地域によっては平安時代までにみられるもの。b は、主として古墳時代の後期頃に用いられたタイプ。そして細長い c は、古墳時代から中世、おそらくは近世まで使われていたタイプということになります。

遺跡出土資料ならば、他の出土遺物との関係をみながら、この分類にしたがって報告文を書くところですが、漂着資料となれば、それぞれの時代も参考といったところでしょうか。

いずれにしても、こうした古いものが採集されるところが、鎌倉の浜の魅力でもありましょう。さすがに青磁・白磁といったものが採集されることは少なくなったようですが、こうした土錘や、須恵器片などは、まだちょくちょく採集されるようです。興味をもつひとが、少ないのかな。

参考文献

谷口榮 1991「北部東京湾岸における土錘の様相」

        『竹橋門』東京国立近代美術館遺跡調査委員会

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2008年1月20日 (日)

押しかけネコ・トラ

それは、「男はつらいよ」の寅さん役・渥美清さんが亡くなった年の、まだその衝撃が抜けない秋のことだったと思う。

新居にて、ニャアちゃんとチャミと暮らして(当時の妻とは、ほとんどすれ違い生活だったので、ほとんど3人でいることが多かった)1年ほどたった頃だっただろうか。

ある夜、ニャアちゃんと寝ていたチャミが、突然起きて「ダッ!」とばかりに玄関に走っていったかと思うと、その玄関の外から、「ニャア、ニャア」という声が聞こえてきた。その声は、じょじょに裏の庭に移動し、庭に面したサッシの、閉じられた雨戸の向こうから聞こえてくるようになる。すると、チャミがまた声のするほうに駆け出していく。そしてチャミも「ニャア」となく。その声に反応して、外の声はひときわ大きく「ニャア・ニャアア」とこたえる。

気にしないでいられるわけがない。

そっと外に出てみたが、そこにあるのは暗闇で、なにも見えない。そのときは、声もとまっていた。あきらめて家にはいってしばらくすると、また声が聞こえだし、チャミがあっちだ、こっちだと室内を走りまわる。それが、数回繰り返された。声からすると、相手はまだ子ネコのようだけど。

チャミがこんなに興味をしめす相手とは、どんなだろう、と思ってみたが、何度外へ出ても、その夜は、声の主の姿はとうとう姿を見せなかった。でも、家に入ると、声だけはまた響いてくる。とうとう、その声の主は、一晩中なきながら、家をぐるぐるまわっていたようだ。わたしは、駆け回るチャミをみながら、その夜は眠りについた。ちなみに、ニャアちゃんは、「われ関せず」といったふうだった。

翌朝、外に出ると、家の周囲にはなにもいなかった。おさまったのかな、どこかの子ネコはまたどこかへ去ったのかな、と思いつつ仕事にでかけたのだが、夜かえってくると、深夜になって、また外の声と家の中のチャミの追いかけっこが始まった。わたしも、何度も外へ顔を出す。そして、ついに、そいつはわが目の前に姿を現した。

生後半年ぐらいだろうか、中途半端な子ネコ。そいつが、庭先の暗闇に座っていたのだ。ふっくらしていて、ないてはいるが、顔つきはなんか無表情。そして、足がやけに大きい。こいつは、成長すると、大きなネコになる。それが手に取るようにわかる子だった。

この子を、どうする?

一瞬そう思ったが、なんだか知らないけど、うちを選んでやってきて、あきらめもせず、「いれて」、「飼って」といわんばかりになきつづけ、おまけにチャミが、100年も前からの知り合いにあったように目を輝かせている。

どうする、こうする、と考えているうちにも、その子は家の中へはいってきた。

わたしはもう、「ノミはもってないか。病院で健康診断を受けさせなければ」と、すでに飼うことを前提にして思考をめぐらせるしかなかった。

泣く子とネコには勝てない。まして、相手は泣いてるネコなのだ。

早速、名前をつけてしまった。寅さんにちなんで、トラとした。どこかへ旅立った寅さんが、ネコとなってここに来てくれたという印象だった。

これが、トラとの出会いである。トラは、むこうから押しかけてきたネコだった。でも、完全にわが家のネコとなるには、もうひと山こさねばならなかった。その話は、また今度。

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うちに来て、しばらくたった頃のトラ。左側のなんだかわからない丸まっているのがチャミ。

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2008年1月13日 (日)

鎌倉漂着のウミガメ骨

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鎌倉漂着の骨には、現代のものと、周辺遺跡出土のものと由来を同じくするものとが混在しているようです。このウミガメの甲片は古そうにみえますが、実際どうなのかは不明です。

形からすると、アオウミガメの腹甲(中腹板)の一部ではないでしょうか。

鎌倉の漂着骨のうち、ウマの骨については現在とりまとめ中ですが、ほかにもこうした各種動物骨がたまってきてしまいました。これらもなんとか整理していきたいと考えているのですが、時間と体力が足りなくて、なかなか先に進めません。

今年はさらに、遺跡出土骨・漂着骨の調査・研究に熱中することになると思います。 

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2008年1月 6日 (日)

ニャアちゃん、内ネコへ

新年になって、わたしのイヌ・ネコたちとのつきあい話も、一戸建に移ったところに進めたいと思う。

でもそのまえに、ずっとさしたる騒動もなく飼いつづけていたウサギのクロの結末だけ、書いておこう。

一戸建への引越しが近づいて、狭いながらも庭があるので、クロを土の上で遊ばせてやることを夢みていた。とはいえ、クロはその数年前から、ケージから出てこなくなっていた。毎日ケージ掃除のときには、無理やりひっぱり出さなければならない状態で、出してもその場所から動くということがなくなっていた。病気というわけでもなく、どうもご高齢ということだったと思う。

そして、引越し直前、クロは息をひきとった。土の上に足をのせることもなかった。ときに、10歳。飼いウサギの飼育下での寿命はわからないが、獣医さんに話したら、「それは、長生き」ということなので、もうしかたのないことだったのだろう。でも、引越しのたびに、だいじにしていた命が失われるという、のちのちまでひきずることになる嫌な感覚がのこった。

そして、引越し。

まずは連れて行って、完全な内ネコにする予定だったニャアちゃんとの格闘がはじまった。

ところが、ニャアちゃんは、引越し当日早々に、荷物整理に必死になっていたこっちのすきをついてお出かけになられた。すぐに気づいて探したが、姿がみえない。初めての土地で、どうなるのかと肩を落としていたら、その日の夕方、裏のサッシを叩く音がするので見てみると、ニャアちゃんがお帰りになられていた。

はじめての場所でも、ちゃんと帰ってこれたのだ。ネコは人ではなく家につくなどといわれてきたが、そんなことはないのだと思われた。ニャアちゃんは、家ではなく、わたしのもとに戻ってきてくれたのだから。

その後ニャアちゃんは、短期間に、洗濯機置場の小窓、台所流し前の小窓といった場所から2度出かけてしまったが、いずれのときも、数時間後には玄関前で扉が開くのを待っていた。

しかし、それでいいとするわけにはいかない。以後、細心の注意をはらってニャアちゃんのお出かけにストップをかけた。ネコは上下運動をする動物。家のなかには、そのための場所はいくらでもつくっておいた。ニャアちゃんはときどき窓から外をみていたが、しつこく出たがるようすもみせなかった。

問題は、トイレだった。そのとき、季節は秋から冬になろうとしていた。

このまでの長い猫生、ずっと用をたしていた土の感触に似ているのか、ニャアちゃんは用意したトイレを使わず、こたつぶとんをその場所に選んだのだ。何度も、何度も。おかげで、こたつぶとんは、いくら洗濯機の大物洗いコースで選択しても、匂いがのこってしまった。寒い日にこたつにもぐろうとすると、ネコのおしっこの匂いにつつまれる。それもひとつの幸せだと思うことにした。

こたつぶとんは変えられる。でも、ニャアちゃんは変えられない。どっちが大切かと考えると、答えは簡単だった。

といっても、こたつぶとんは変えなかった。新品にしたら、またそれをトイレにするだろう。自分が臭いぐらいは慣れればいい。内ネコになるニャアちゃんの都合を優先することにした。

そんなこんなで一ヶ月。ごく自然のように、ニャアちゃんはネコ用トイレ(チャミのとは別に用意しておいた)を使いはじめた。格闘は、これですんでしまった。とても格闘とはいえなかったかもしれない。でも、こっちがいつまでも、「こたつでおしっこして!」とイライラしていたり、「だから、内ネコにはできないんだ」などと考えていたら、こうはならなかっただろう。動物とのつきあいも、人間側の都合をおしつけても、上手くいかないのだ。上手くいかないのは、動物側のせいではない。

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というわけで、新しい生活が、ネコ2匹とともに始まった。そしてここに、いまもそばにいるトラが加わることになる。

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