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2008年2月24日 (日)

イヌ騒動のはじまり

トラが加わって、ネコ3匹との落ち着いた暮らしになったと思った頃、それは突如としてはじまった。

当時、「知り合いのところでもうじきイヌの子が生れるんだけど、飼わないか」という話がもちこまれていたが、自分の仕事や生活パターンを考えると、イヌは無理だと断っていた。ネコだけでもなにかと費用がかかるし、積極的に相手をしてやらなければならいイヌまでは、とても面倒みきれないと思っていたのだ。イヌをかわいそうな目にあわせたくもない。それで、ずっと断りつづけていた。

そんなある日の朝、隣家の奥さんの叫び声がきこえてきた。なにごとか、と思ってとびだしてみると、隣家の庭で、大きなイヌが興奮状態ではしりまわっていた。逃げたいのだが、出口には腰をぬかさんばかりの奥さんが、動けなくなって立ちふさがっている。隣りの奥さんは、べつに動物嫌いではなかったが、あつかい方がまったくわからない、というひとであった。イヌは柴犬に比べるとひとまわりは大きい中型犬といったところだろうか。犬種がよくわからない。雑種らしい。体は全身うすよごれている。

パニック状態みたいだから、気をつけないとかまれるかも。そんなことを考えながら、そっとそのイヌに近づいた。すると、イヌはとたんにその場にすわりこみ、こっちが腕をのばしても、もう怖がるようすもみせなかった。本来、ひとに慣れている子なのだ。

「なんだ。おとなしい。これは、飼いイヌだな」

わたしはそうつぶやいてイヌを抱きかかえると、隣りの奥さんには、「あとはこっちでやります」とだけいって、そのまま自宅の風呂場までいき、とにかくその子の体を洗うことにした。

洗ってみると、きれいな白と茶の斑柄の優しい顔立ちのイヌになった。その子はその後、うちの居間までいくと、横倒し状態ですやすやと寝てしまった。ネコたちを気にするようすもなく、ネコたちも黙って遠巻きにみていた。

しばらくすると、裏に住むおばさんがやってきた。そして、イヌのことを説明しだした。

このイヌは、わたしたちの家がある小さな道から、車の通るやや大きな道に出たところの正面にある家で飼われていたもので、いっしょにハスキーがいたのだという。

イヌたちはもともとそこの奥さんと娘が世話していたものだが、ここの旦那というのが性格的に大問題のあるひとらしく、奥さんと娘はイヌを置いて出て行き、残った旦那も、イヌなど面倒みられるかとばかりに、その日の朝、道にほおりだしてしまったのだということだった。

ハスキーのほうは、早々に近所のひとが保護し、ともかくその家へ戻したらしいが、もう1頭がなかなかつかまらずに、ついさっきうちが保護したことを知ったのだ、とのこと。

そして、説明しおわったあとで、裏のおばさんはいった。

「あそこの旦那とは長いつきあいなんだけど、最近は飲んだくれてて、手におえなくなっているんだよ。いまも、ハスキーは飼うけど、もう1頭はむりだから、勝手になんとかしてくれ、なんていっててね。どうだろう、お宅で飼ってやってくれないかな。その気なら、あのひとは私としかまともに話さないから、私が話をつけてくるから」

いきなりそういうことになって、でも、もう逃げることはできなかった。

かわいそうなそのイヌは、いま、ひさしぶりに安心できる場所をみつけたのか、このうえなく安らかな顔をして寝ている。それを、またほおりだすわけにはいかなかった。

そして、ハスキーのほうも、いざというときはひきとらねばならないだろう。

イヌは飼わないと決意していたはずなのに、即刻腹をくくらねばならなくなった。

裏のおばさんに、「イヌは飼うつもりはなかったけど、緊急事態です。ハスキーもひきとる覚悟で、うちが面倒みましょう」というと、おばさんは喜んで、問題の家へむかっていった。そして数分後戻ってくると、「ハスキーはいいって。でも、そっちの子は御願いしますね」といった。飲んだくれおやじとやらは、いっさい姿もみせなかった。

ハスキーが心配だった。でも、ともかくこっちの子を飼う態勢にしなければ。ということで、そのイヌには「今後めぐみがありますように」ということで「メグ」と名づけ、すぐに首輪(つけてなかった)やらリード、ドッグフードなどを買いにいった。その日、自分は仕事をどうしたのか覚えていない。平日だったと思うのだけど、休んじゃったのだ、きっと。

夕方になり、わが人生で何年ぶりかになるイヌの散歩にでかけた。そのときは、どうしても飲んだ暮れおやじの家の前を通らなければならない。その家は、敷地いっぱいに高い壁をめぐらせていて、それまでもイヌの姿がみえることはなかった。そのときも、中のようすはまったくわからなかった。

しかし、問題のおやじは、どこからか散歩にいくこっちの姿をみていたらしい。

一週間ほどたったころ、問題は再燃した。

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コメント

ご無沙汰してます、どうにもネット活動に身が入らない状態でして、我がホームのGREE(会員制のココログみたいなもの)も今月でやめる事にしました。

人間の身勝手に振り回される犬や猫、たまらんですね。
彼らに責任は無く、無いどころか何時でも変わらぬ思いを寄せてくれている、勝手に心変わりして逃げ、淋しくなるとまた…‥

メグは先生を見て直感したんでしょうね、安心があると。

本日貼ったURLは我がGREEホームでは無く、GREEで回され(個々の任意)ているバトンと言うもの、その原盤を自分でが突き止めたもので、どうにもやるせない気持ちで一杯になりました。
それこそ助けてやれるタイムワープやサイキック能力でもあれば…‥

時期的に今更ではありますが、この子猫(こげんたちゃん)の冥福を祈ってやって下さい。

投稿: タナトス | 2008年2月26日 (火) 06時39分

ん?
貼ったURLが見当たらず、二度書き恐縮です。

http://tolahouse.com/sos/i/

投稿: タナトス | 2008年2月26日 (火) 06時42分

いよいよモモちゃんのお話かと。。。早とちりですね。
いつでも、どこでも身勝手な人間がいるものですね!
そんな人に振り回されたくないと思いながらも
分かっていても振り回される人間も居てもいいですよね。
モモちゃんの残した匂い。。。分かります。
動物病院で知り合った方がパグちゃんを亡くされ
その方も言ってました。
「一緒に寝てた部屋に入るとあの子の匂いがするの」って。
匂いまで愛しく思われて幸せだったと思います。

タナトスさんのコメントにあったこげんたちゃんの話は知っていたのですが本が出たということで早速に注文しました。
散歩友達にも知ってほしいからです。

投稿: ひめちゃんママ | 2008年2月28日 (木) 01時16分

>ひめちゃんママさん

牛や鯨、草木に至るまで私たちは自然の循環の中で生かされてますから何れも生きる為なら理に叶ってますから、危機的状況で食べるなら納得も出来ますが、命を悪戯に弄ぶなどは言語道断ですね。

有難う御座居ます。

投稿: タナトス | 2008年3月 1日 (土) 12時27分

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